季節は夏を迎える準備に入り、梅雨入りした。 じめじめとした空気の中、昼休みに登校する。 「梅雨って、やる気せんよなぁ」 屋上で溜まることが出来ず、屋上に繋がる階段で腰をおろす。 「誰とヤるん?」 俺はケラケラ笑いながら、返事した。 「お前の頭は下ネタだけか」 力也はバカにしたような目で俺を見た。 …あぁ、マジでおもんない。 動く気にもならへん。 「お前さ…最近、どうなん?」 「何が?」 多分、ナナミちゃんのことやろうな。