てかさ………。 「どいて」 「へっ?」 あの女は、きょとんとした目で俺を見る。 「起きあがるから」 「…あぁ!」 あの女は納得したのか、顔を覗きこんでいた体制を元に戻した。 俺は体制を起こし、背を向ける。 …せっかく、涼んでたのに。 「ここで、何してたん?」 ぎこちない関西弁を、あの女は口にする。 なんか、イントネーションおかしい。 「…別に」 俺は素っ気なく返事し、たばこに火をつけた。