俺は呆れてたばこに火をつけた。
「まぁ、お前の゛嫌い゛な一目惚れちゃうんやし…考えたれよ」
力也は俺の肩をたたくと、屋上をあとにした。
俺はたばこの火を消し寝ころがる。
雲1つない青空が、遠くまで広がっている。
…俺は、一目惚れが大嫌い。
結局、それって゛顔だけ゛やん。
中身を知らんのに、ってなる。
一目惚れは一目惚れでも、例外はあるけど。
…外見に惚れてから、中身にも惚れるやつ。
そのパターンは、俺は゛あり゛やと思う。
だって、中身もちゃんと見てくれてるから。
つまり俺は、゛見た目だけで判断するやつ゛は好きじゃない。
力也には「分かるけど、考えすぎ」って笑われたっけ。


