俺は組まれていた腕を振りほどき、再び廊下を歩きだした。 「そんな怒んなって、な?」 昼休み、屋上で力也は俺を説得しようとしてる。 「なぁ、頼むって。 嫌やったら無視すればええやろ?」 力也のやつ、微妙に開き直ってるし。 まぁ、別に俺が拒否したかて他のやつらは賛成やろうな。 だって、拒否する理由ないやろうし。 「何でもええよ」 俺は片腕を枕代わりにし、空を見上げた。