前方からは、表情からも読み取れる力也の嬉しそうな声。
俺は視線を合わさんように、出来るだけ斜めを向いていた。
「ルイちゃんさ、ゴールデンウィークひま?」
通りすぎようとしたとき、ちょうど耳に入った言葉。
俺は思わず足をとめた。
こいつ、まじで誘う気や。
「うーん。ひまかな」
「じゃあさ、俺らとバーベキューしやん?
他にもいっぱいおるし」
そう言って、力也に肩を組まれた。
「バーベキュー? 楽しそう!したいしたい」
「ほんまに? ほな、ルイちゃんも友達誘っといてぇよ」
俺の隣でうまく会話が成り立っていく。
てか、何でこいつも来たがるねん。


