「ちょっと、拓ちゃん!
 あたしが見てるのにぃ」


夏希の甲高い声が部屋に響く。


「りっくん。何とか言うてぇやぁ」


「拓馬!年下やぞっ」


夏希は、すぐにみんなと打ち解けた。
今では、うっといくらいに絡んでくる。

冗談通じるし、いつもあほやし。

女っていうより、男みたい。


「じゃあ年上に譲れよ」


俺はゲーム機のボタンを押して、ゲームを始めた。


「龍、はよ来いって」


「えっ、まきこまんといてくださいよっ」


しぶしぶ龍は立ち上がり、コントローラーを手に取った。