君の姿




『ちょっと…わけあり。 まぁ、あとでな』


そう言って電話が切れた。

あいつ、彼女できたんや。
まず好きなやつおったんやなぁ。


「俺、涼んでくるわ」


ユウヤは手を振って、屋上をあとにした。

保健室、涼しいもんなぁ。
あいつ、ちゃっかり保健の先生と仲良いし。

1人になり暇になる。
暑くて動く気になれず、俺は携帯の電話帳を開いて、あるアドレスにメールした。

゛屋上゛という、たった2文字のメール。

これで、ルイは来てくれるかなぁ。
来たら、だいぶバカ。


「授業中やのに」


ルイは、すぐに屋上に現れた。
俺がそう言うと「今学校来てん」とルイは言った。
寝坊したんやって。