「へいへい、暑苦しいで」


力也はわざとらしく、俺とルイの間に割りこむ。
そして、俺をニヤニヤした目で見る。


「なんなよ」


平然を装いながら言う。
すると、力也は「べっつに~」といつもみたいな態度を取った。

…力也には、話そうか迷ってる。
ルイのこと……。
別に、言う必要はないんやけど。
一応、信用してるから。
まぁでも、力也のことやから気ぃついてんやろな。


「退散退散」


3人で横に並ぶと、余計に暑苦しい。
俺は立ち上がってベランダに出た。