-風が凪いだ-


桜の花びらが私の横をすり抜けたかと思うと地面に落ちた。




ここは第5小学校



中学受験をした私、中島早紀は親友との別れを惜しんだ




「早紀…いままでありがとね」


そう言いながら泣きじゃくる親友の瞳には私への情だけが流れていた。