残念少年と男前少女。



―――っていうか。



「どんだけ待てばいいんだ!?」




そろそろ20分くらい経つんだが。
え?何これ?
逃げられた?
それとも、待っとけっていったの忘れたのかコノヤロー。

前者でも後者でも藜ちゃんローリングをぶちかます。ゆーり部長に。




「如月。」



落ち着いた声が聞こえて、うんざりとした顔のまま振り返った。




「ちょっとー。
先輩まじ遅いっす、わ!?」




先輩の姿を確認するなり、ぞくり、と寒気が走った。

急いで先輩から間合いを取って、先頭体制に入る。




「……なにするんすか。」


「うっさ。
別に、背中触れただけじゃねーか。」


「触り方がキモいっす。」