残念少年と男前少女。


ない脳をフル回転させて、深海に沈みつつある記憶を引っ張り出した。

なんか、結城先輩の場合あながち嘘に聞こえて来ないんだが。
既に2、3人は殺ってそう。



「…………。」



いや、だから怖いって!!!!!!

何で無言で見つめんのこの人!!!!!




「………如月。」


「うっす、なんすか?」



びくびくしながら答えると、中央にシワを寄せた先輩が、睨むように私を見つめた。

多少怒りとかで顔が歪んでもイケメンはイケメンなんですね、ちくしょう!!!
とは、もちろん言える雰囲気ではない。




「お前、」


「う、うっす。」


「腰、痛めてるな。」



………は?

いやいやいやいや。
何を言うかと身構えてたら痛めてるな、だって?

いや、まぁ痛いですけど…
下手したらこの質問、セクシャルハラスメント略してセクハラだからね?



「いや、まぁ若干…?
でも大したことないんで。」