「勝負あり。勝者、崎本選手」 よっしゃぁ!…ま、こんなもんか? そして、網の外にいる唯がこっちを向いた。 「薫おめでとう!」 「ありがとう!」 俺はそれに応えた。 あ、やべぇ。 いつもの性格から…ちょっとずれた。 「外で待ってる!」 その次はさっきのを反省として笑顔で返すだけにしといた。 「先輩、お疲れ様です!」 「…あぁ、ありがとな」 一人の後輩、遠藤が話しかけてきた。