「ユメ!ユメ!おいこら、しっかりしろよ!」

ふと気が付くと、リクが泣きそうな顔で、
私の頬を、ペチンペチンと叩いていた。

「…リク、痛いよ。顔、腫れるじゃない」

「ユメ!ったく!また、何も言わずに
一人でトリップしやがって!
顔が腫れるくらい我慢しやがれ!」

「ごめんね…リク。また、トリップして。」

「戻ってきたから、許す。今度は容赦しねー」

「うんっ!…ところで、ここは?」

「休憩所。」

「ここまで、運んできてくれたの?」

「ただの道に放っておくわけいかねーだろ」

「ありがと、リク!」

「それより、これから
どーすっかな。」

「とりあえず今日は、
休憩所に泊まろうよ。
もうすぐ、日も暮れるし」
「だな。明日の朝、
また改めて、違う
エリアに出発するか」

「うん!リク、
私…お腹空いた!」

「ユメは、食いしん坊だもんな」

「ひどーい!」

「あはは。じゃあ、
メシにするかー!」

そうして、私たちは、
隠れ家から持ってきた食材で、
夕食を作り、食べた。