「…ココ、どこ?私は…?」
怖い…!怖いよっっ!誰か助けて!

「…い!おいっ!」

…誰?

「お前、こんな所に座り込んでんじゃねぇ!
…ったく!危ねぇのが、わかんねーのか!?
怪物が出没するスポットなんだぞ!」

…危ない?

「…お前、名前は?なんでこんな所に」

…な、ま…え?

「私…、わかんない。私、私っ!
何もわかんない!わかんないよぉ!」

「お、おいっ!泣くなよ〜。
しゃーない。こっちへ来い!」

ここ…は?

「あ。ここは、オレの隠れ家。
オレも、何もわかんねーから、
一応、ここに隠れてんだよ。」

「…あなたも、わかんないの?」

「ああ、記憶がねーんだ。名前すら、知らねぇ。」

「…一緒、だね。」

「ああん、まぁ…そだな。」
「私が、名前つけたげる。そうね…。」

「…リク。うん!リクがいいわ!」

「…リク、か。まぁまぁ…だな。」

「…そんじゃ、お前の名前はオレがつけてやる」

「ユメ。どう…だ?!」

「ユメ…?私が、ユメ…。」
「気にいらねーのか?」

「ううん!気に入ったわ!
私の名前はユメ…ね!
うん、かわいい!ありがとう!」

「なぁ、お…じゃなかった、ユメ。」

「なぁに、リク?」

「お前、何もわかんねーなら、
一緒に行動しねーか?オレもわかんねーけど。」

「…うん!二人なら、寂しくないし、
怖いのもマシだもんね!一緒にいさせて!」

「オレは大丈夫だけど!ユメは女だし…な!」

「リク、ありがと〜!嬉しいっ!」