「ま、眩しい。」

光のなかを抜けアリスがやって来たのはさっきとは全く違った世界。

空があり森があり地面がる世界。

「わぁ、ここ本当に本の中なの!?真っ白なページしか無かったのに…!」


驚くのは無理もありません。

本当に何もなかったのですから。

「とにかく、出口探して本から出なくちゃ。」


不思議なことにアリスには不安なんてありませんでした。

一歩一歩森へと足を進め奥へと入っていきます。

木漏れ日が射し込み、風に背中を押されアリスは草木を掻き分けながら進みます。

扉もだんだんと小さくなり、もう見えなくなった頃、

「…どうしましょ!完璧に迷ったわ!」


急にアリスは立ち止まり頭を抱えました。