天使⇔悪魔

「…何か、雨がひどくなってる?」
 
 
「そうですね…。
とりあえず、早く帰りましょうか。」
 
 
「そうだねっ…!」
 
 
…大丈夫とは言ったものの、寒い。
 
 
 
「…ぶぇっくしゅん!」
 
 
「…………。」
 
 
黒魔がびっくりした顔で私を見た。
 
 
最悪…。
 
今のくしゃみは…
 
まるでおっさんのくしゃみじゃんっ!
 
 
……穴があったら入りたい。
 
 
 
ぎゅっっ…
 
 
「ぎゃっ…!」
 
 
 
突然、黒魔が私の上に覆い被さる様な状態になった。
 
 
 
黒魔の髪が私の顔にかかるくらい、私たちの距離は近い。