天使⇔悪魔

そっと、黒魔が私の左腕に触れた。
 
 
 
「まだ…傷、治って無いみたいですね……。」
 
 
この傷はこの前、黒魔につけられたものだった。
 
 
 
「こっ…こんなのすぐに治るよ!」
 
 
 
 
「…すみませんでした。」
 
 
「もう…謝らないでよ。」
 
 
「はい……ありがとうございます。」
 
 
 
「気にしない気にしない!」
 
 
 
「…すみません。」
 
バッチーンッッ!!
 
 
「…痛っ!!」
 
 
 
「謝らないでって、言ったでしょ!?」
 
 
「そうでしたね。
でも…今のデコピンは痛いです。」
 
 
 
「黒魔が謝ったりするからだよ…!
だから罰としてデコピン!」
 
 
 
 
 
「ふっ……本当にあなたは変わってますね。
 
……だからこそ…好きになったのでしょうか。」
 
 
 
「え…?今、何か言った?」
 
 
「いえ、何でもありませんよ。」
 
 
「……?」