君に恋した理由。

拓也くんは私の幼馴染み。
同じ高校2年生。
普通なら、『久しぶりー!』とか、
『元気だった?』とか
声をかけられるだろう。

でも…私達は違う。
私のせいで…私なんかのせいで
拓也くんの人生はめちゃくちゃに
なった。

私なんかのせいで。

「…美桜…。」

「…ごめんね。ごめんね。拓也くん。
本当にごめ…」

「もういいよ。謝らなくて。
美桜だけが悪かったわけじゃないし。」

どうして?どうして拓也くんはいつも
いつもそんなに優しいの?
悪いのは全部私だよ?

「何、言ってるの拓也くん!
私の事たくさん恨んだでしょ?
憎かったでしょ!?」