放課後…

私が、全ての仕事をし終えたときは、すでに夕方だった。


(疲れた〜。)


私は、ガバン片手に、下駄箱に向かいながら、大きなあくびをした。

(眠…。)

廊下は夕日の赤で染まっており、私の足音だけが、廊下を響いている。


(明日、ちゃんとお礼しないと。)

彼…白野 空雅が、昼に手助けしてくれなければ、今日中に終わってなかっただろう。


私は、ゆっくりと靴に手をかけた。


その時―――。


「ムグッ!?」

ボトッ

私は、いきなり、口を押さえらた。そして、素早く、犯人は、自分の左腕で、私の両腕を掴んだ。

端から見れば、まるで、彼氏が彼女を、後ろから抱きしめている様に見えるだろう。

しかし、実際は、そんな甘い物ではない。


私は、いきなりの事に頭が真っ白になっていた。