私は、このクラスの委員長をしている。

クラスの問題は、すべて私が片付けなければならない。

そういう、規則。


入学当初、引っ込み思案だった私は、押し付けられるように、委員長になったが、さほど、嫌ではなかった。



委員長になり、様々な人と話す機会ができ、今では、引っ込み思案もなくなった・・・・気がする。



(私も成長したな…。)


そんな事を考えつつ、

暖かい日差しと、お昼ご飯でいっぱいになったお腹で、花壇に水を遣っていた。


睡魔と必死に格闘しながら、ひたすら水やり。

クラスの中で当番を廻してるから毎日ではないが、水やりがあると、より一層忙しい。


(えっと、この後はプリントのコピーと…。)


「変わろうか?」


考え事をしていた私の後ろから、いきなり声がかかった。

声から、誰かはわかった。

私は、振り返らず、じょうろで水をやりながら、

「…ありがとう。でも、大丈夫。」

声の主は、私の横に移動しながら、
「別に、遠慮することない。」

そして、スルリと流れるような手つきで、私の手から、じょうろを奪った。


「あっ!!」