【完】*花音* -秘密の赤ちゃん-






こんな私でごめんね……―



―…トイレにつくとへたり込んで
しまった



「……うっ…う…ぐす…」



泣いてしまう私に茜は軽くさすってくれて
いた



「……もう大丈夫だよ……
誰も見てないから……泣いて…いいんだよ?」



茜の優しい口調に涙が止まらなかった



「……茜に…ヒック……弱み…
見せちゃった…ヒック………」



「誰だって誰かに頼りたくなる時がくる
んだよ……
理彩は…それがきちゃっただけ……」



花音ちゃんに会っていなかったら私は
普通の恋をしてたのかな………?



こんな苦しくてどうしようもないくらい
じゃなくてすんだのかな……?



八つ当たりなのは分かってる



花音ちゃんは悪くない



分かってるけど…もうどうしていいか
分かんない……