【完】*花音* -秘密の赤ちゃん-






《…やっぱりね………
薄々は気づいてはいたけど確信が持て
なかったから…》



『………うん』



《………好きな人と離れるのは辛い
よね………?》



『…うん……辛い……ッ』



いつの間にか自分が泣いているのに
気付いてしまった



いつの間にかこんなに"好き"が詰まって
たんだ……



『どうしたらいいの……?
どうしたら……忘れられる……?』



《……理彩……ッ》



電話越しの茜に抱きつきたくなった
見えないけどそこに茜がいるような
感じがした



…―何時間も泣いてしまった