【完】*花音* -秘密の赤ちゃん-






「…あ、あの……」



「…なに、理彩ちゃん」



「……そろそろ……料理……
あと……みんな見てる………」



よく見ると由加ちゃんや一馬くん
それに和美さんや凜ちゃん、花音ちゃん
まで見ていた



「…お兄ちゃんやるねぇ〜!!」



「……ただのバカじゃん」



「いいもの見させて貰ったわ
久しぶりにね♪」



「「バブッ♪」」



さすがに三浦くんは慌ててしまった



なぜか私は冷静だった



なんでだろう?
ドキドキしてるはずなのに……



「……そろそろ……
料理作りますね…………」



「女の方が冷静なんて兄ちゃんなんにも
思われてねぇーんじゃねぇーの?」



その声が耳に届いた…



――ズキン―



なぜだか私が傷ついてしまった



「もしかして一馬、理彩さんの事
好きなの?
ヤキモチ………?」



「んなわけねぇーだろ!!
俺が好きなのは……由加だけだ……」



照れくさそうに言う一馬くんに微笑んだ



羨ましい…
あんなに素直に言えるなんて…
私なんて言えもしない…



どうすれば言えるのかな……?