三浦くんの病室は.1078号室だった 一人だけの病室で日のよく当たる所の室だった 私から見てもいい部屋だった ――ガラッ ドアを開けると眩しくて目を細めた 「……三浦くん?」 よく見ると三浦くんは何事もなかったようにスヤスヤと寝ていた 「よかった……無事だったんだね……」 「……理彩か? その子は平気だよ、よかったな」 名前を呼ばれたから見上げると私の父だった 私は三浦くんの手を握っていたので、急いで離した