ひかる物語り

私には夫がいる
一夫多妻の世の中だ
優しい愛の言葉なんて信じられない、信じたくない。
ひかるなんて大嫌いだ

「葵さん?」
私はこの人に顔を見せたことがない
いつだって顔を背けてきた
「いつになったら、僕を見てくれますか?僕に返事をくれるのですか?」
髪を掬う長い指
気づいていた 彼は愛に飢えているから自分を愛してくれる人のもとに通っていること
私は彼を掬う自信がないから
彼を見れない
「あなたのその言が私には幻に聞こえてならぬのです」
「そのようですね。今夜は失礼しましょう。おやすみなさい
葵さん。」
背後の気配が消えた
「ごめんなさい、」
それは何にたいしてなのか。