蘭蝶Ⅲ【完】

それに、皆寝そべってるから、手をつないで手も見えない


蓮「…少し…少しだけ…このままでいてくれ…」



蓮の声が、悲痛な声に聞こえて…



一体、何に悲しんでるの…?

何で、そんな顔をしてるの…?



あまりにも、蓮の顔が切なすぎて―――




桜「うん…」




あたしは、『大丈夫』という意味を込めて握り返した――――



その時は、蓮の中に眠ってる『悲しみ』と、自分を責めてることに気付かなかった―



―――あなたは、どうしてそんなに悲しんでるの…?
 
  そんな顔しないで…あたしがついてるから…

  あなたを、決して一人には、しないよ…?だから―――――

  

そんなに自分を責めないで…

あなたに、何があったのかは分からないけど…


あたしは、あなたを闇から救えるの…?


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