狼彼氏に甘いキスを



『夜の狼には気を付けてね』



ブツッ。


七瀬…、なんてことを…。


どぎまぎしながらも、親に電話をする。

これは七瀬の家に泊まる、と伝えるだけなのですぐに済んだ。



暖人を見上げる。


「…七瀬と何を話したの?」


暖人はばつが悪そうに顔をしかめた。


「…なんでもない」

んなわけあるかー!!


そう叫ばなかったのは、暖人に押し倒されたから。


「!?」



「もう、手加減しないからな。鳴かせまくる」



手首を拘束され、甘い言葉が耳元で響く。


――――な、な、な、なんなのっ!?