狼彼氏に甘いキスを



「ふ…ッ」

 いつものより余裕がない深いキス。


 頭の後ろに回った手が髪をすく。


「…ッ、ぅ」


 声が漏れる。

 自分のものではないと思ってしまうのはいつものこと。



「声、こらえないで。聞かせて。」



 甘い声で囁かれる。

 この狼はあたしを操るのが上手なのだ。


「っ…ん、ぁ」


 舌をすくわれ、歯をなでられ、唇をなめられる。


「…ふ、ぅ…ッ」

 やっと離れた唇をボヤける視界がとらえる。



「何で他の男に詰め寄られてんの」



 明らかに不機嫌な声に嬉しくなる。


 だって嫉妬してる、豊岡くんが。