狼彼氏に甘いキスを


「真っ赤。」

 クスクス笑いながら残りのポッキーを食べてしまう豊岡くん。


「そんな可愛い顔されたらたまんないね。」


 意味深な言葉と共にまた、唇を奪われた。



「ッんぅ」


 荒くて、余裕がないキスに酔いしれて。

 優しくて、力強い手にときめいて。

 静かに、あたしを見る目に惹かれて。



 おかしくなってしまいそう。



 ううん、違う。

 もうおかしいんだ、あたしは。


 だってこんなにも、



――――豊岡くんのキスが欲しい…



「ふ…んっ」


 この感情は、

 今まで気付かないようにしていたこの感情は、