――――暖人を確かめろ、と。 暖人と夏織は知らないが、暖人の父親は夏織との付き合いを反対しているわけではなかった。 ただ、夏織がどんな人間なのかを詩穂に調べてほしかったのだ。 だが詩穂は断った。 もう会わないと決めたのだから今さら会う気にもならない。 次に暖人の父親がとった最終手段は詩穂の思い人を人質にとることだった。 その人の父親を潰すぞ、と。 詩穂は逆らえるはずもなく、暖人の父親の願いを聞き入れた。 そして、現在に至る。