狼彼氏に甘いキスを



今、許嫁って言った!?


「…その子は?」


暖人のお母さんらしき人があたしを見ながら聞いた。

慌て頭を下げるあたし。


「初めまして、羽藤夏織です」


お父さんの方が深く頷いた。

「…その子が好きなんだな?」

「あなた!」


お父さんの問いにお母さんが眉をしかめる。


「あぁ」

暖人は堂々と言い張った。

こっちが恥ずかしい。




「なら、見せてみろ」




は…?


暖人も首を傾げた。


「一週間だ。あの子に見せてみろ」


「あの子って…!」

「一週間後が楽しみだな」