ー10分前


「どうやって、彼女さがすの?」


「女子がいたら片っ端から声をかけていく」


「ふ~ん」


そんな会話をしていた時だった…


そこに、1人の女の子が立っていた


″清楚″とはかけはなれた感じっていうか…


私の第一印象は、それだった


私たちの姿…
いや、瀬川 裕也を見つけてか、驚いた顔をしている


そして、その後には目がハート…


になっているように見えた


そして、どこから出てきたのかゾロゾロと集まり、いつの間にか、姿が見えないほど人が集まってきた


もちろん、幽霊たちが…


そして、今この状態…


どこがカッコいいのか
なんて言われてもどこがカッコいいのか分からないから答えられない
けれど、こんなに人が集まってくるんだからカッコいいんだろう


多分…


まあ、それはどうでもいいとして…


もう、家帰ろうかな

あんなに人がいたら、その中に1人くらいいるんじゃないの?

″一緒にいたい″

そう思える人が…


明日からは、もう来ないかもね


良かった良かった

思ったより早く終わりそうで


私は、そのまま音を立てないように、出来るだけ早足で帰った


瀬川 裕也は、女子のみなさんに囲まれていて、嬉しいことに気づいていなかった