彼女は、空になった






「―‥渓。」


「え、‥あ、なに?遙くん。」


「過呼吸って‥‥―。
あいつ、どうしたんだ。」

「‥‥‥‥‥‥―。
それは、本人に聞いたほう
がいいとおもう。」



「――‥‥‥‥‥‥。」



雪くんに支えられ包まれながら、
紙袋に呼吸を繰り返すアイツ。


苦しそうに歪む、綺麗な顔。



渓と玖美は、まるで『またか、』
と、言うように冷静だ。


俺達は、ただ呆然と見ていた。




真っ青な顔。小刻みに震える体。
額からは、汗が流れている。



―‥どうしたんだよ。

何がそんなにお前を苦しめる?




俺には、―‥分からない。