家に帰ると妙に静かで怖かった。
ゆっくりと、リビングに入る。
ガチャ―‥‥‥。
「――‥も‥‥もか‥。
来ちゃ‥だ‥め‥‥‥、」
床は赤く染まり、兄と母は
血だらけだった‥‥―。
―‥あたしの白い靴下は血で赤く
染まる。―‥ジワジワと。
「ハァハァハァ‥‥。
ハハハハッ!!死ね!死ね!!
死んでしまえぇぇぇ!!!」
―‥お父さ‥ん‥‥?
母の胸に突き刺さっている包丁。
兄の腹に突き刺さっている包丁。
そして、それを抜き、あたしの
目の前に来る‥‥、父。
『―‥ひっ‥‥ぃやぁ‥。
こ、来ないでっ‥―!!』
――‥震える。動けない。
ヘナヘナ‥と腰が抜けてしまう。
「―‥ハハハハッ!
大丈夫だ、―‥桃華。
お前は殺さないからな。
見なさい。よく、見てなさい。
お前のせいで皆、死ぬんだ!
お前のせいで皆、不幸になる!
―‥お前の罪はなぁ、
産まれてきたことなんだよ。」
―‥目は焦点が定まっていない。
父は狂ったように笑っていた。
あたしの目の前に来た父はその血
だらけの手で、あたしの頬を撫で
て言ったんだ。
「お前は赦されちゃいけない。」
包丁を構え、振り上げる。
