彼女は、空になった







屋上から見える景色は、相変わら
ず凄く綺麗だ。



「―‥‥おい。」


『なに?』


「これ、やるよ。」


久木遙に手渡されたのは
クッキーだった。


「幹生が持ってた。

お前、昼飯食ってないだろ?
それ以上、痩せんなよ。」


『(‥お腹ペコペコ。
クッキー好き。‥‥。)』










『‥ありがとう。』


―‥自然と出た微笑み。



それは、もちろん彼の優しさに
凄く凄く感動したから‥‥―。






―‥ではなく、大好物の
クッキーに感激したからだ。