彼女は、空になった







――‥空を見上げた。



君に、伝えたい事があるんだ。


君に、知ってほしい事がある。


君に、言ってほしい事がある。


君に、見せたいものがある。


―‥君に、ただ逢いたい。



この腕で、強く抱き締めて、もう
二度と離したくないのに。


街を歩けば、君を探してしまう。


君に似た後ろ姿を見ると、つい引
き止めてしまう。


未だに、消せずにいる君の番号。


いまだに、待ち続けている君との
『また、明日』を。





―‥まだ、何処かに君が居るよう
な気がするんだ。


それでも、君が望んだ俺の【笑顔
】と【前進】。



君に馬鹿にされないように

君がガッカリしないように

君が笑ってくれるように。



――‥俺は、今。

自分の道を、精一杯歩いている。



寂しいけど、悲しいけど、

逢いたいけど‥‥―。



それでも、俺は笑顔を絶やさずに
俺の道を生きている。



―だって、心は繋がってるから。






朝、目が覚める度に隣に君の温も
りを感じない事。


夜、目を瞑る時に君の体を抱き締
められない事。



―‥まるで、拷問のような日々。



後悔しか、残らなかった過去。


時計の針を指で戻したら、君と居
た過去に戻れそうな気がして何度
も針を見つめていた、あの頃。






―‥確かに、君は此処にいた。



心の雨が、君を失った日から止ま
ってはくれないは何故なんだろう





「―‥何処にいんだよ。

逢いてぇよ、桃華‥―。」




ブワァッ‥‥―――。




追い風が、強く吹いた。