彼女は、空になった










――‥こんなの、夢だ。



そう、思わないと立っていられない。




長い睫毛は、微動だにしない。


形の良い唇は閉じたまま開くこと
は、もう二度とない。


あの温かくて愛しい体温を感じる
ことは、もう二度とないのだ。





ガチャ‥‥――。



「―‥‥、皆。

医師から説明がある。
行くぞ‥‥――。」



雪くんは何故、そんなにも冷静で
いられるんだろうか‥―。




――‥‥俺は、今にでも泣き叫び
そうだとゆうのに‥―。