彼女は、空になった









此処で過ごす時間は、ゆったりと
していて、凄くスローだった。




時には、子供達と共に遊び。



時には、河川敷に居た野良猫に餌
を与えた。



時には、本屋で空の写真集を眺め
たりもした。



月に一回や二回のペースで会いに
くるお爺ちゃんと、棗さん。



アパートはマンションとは異なり
少し、狭いけれど1人で過ごすに
は十分な広さだった。



――‥だけど、そんな穏やかな毎
日の中で遙や渓達のことを思い出
さない日など、無かった。