彼女は、空になった










駅までの道を、ゆっくりと歩く。




もう二度と、この歩き慣れた道を
歩くことはないのだろうか―‥?




駅に着き、ホームに立ち、ゆっく
り後ろを振り返る。




見慣れた街並み、通い慣れた道。





―‥二度と、もう二度と。


此処へ帰ってくることは、ないん
だろう。




プルルルルルッ―‥‥





【◯◯線◯◯行き特急、発車いた
します。ご乗車の方は―‥、】





特急に、乗り込む。




プシュー‥‥――。



扉が閉まる。



ガ‥―、タン‥、ゴトン―‥‥。



景色が徐々に、流れていく。