彼女は、空になった








―‥屋上を出て、階段を駆け下り
学校を飛び出した。





『―‥っふ‥‥うぅ‥‥。』



―‥君へ、溢れんばかりの想いは
涙となって頬を伝った。




最後の言葉が優しすぎて苦しい。




『‥‥っあぁぁぁ‥ヒック‥―。』


校門を少し出た所で、膝から崩れ
落ちて泣き喚いた。


遙。遙。遙。遙。―‥遙。

―‥ねぇ、愛してる。

本当は離れたくないんだよって、
こんなにも愛してるんだよって、
ただ傍にいたいだけなんだよって



―‥ただ、一言。


―‥ただ、言えなかった。








そして、次の日。

あたしは地元を離れ、遠い田舎町
にアパートを借りて一人暮らしを
再開する。