彼女は、空になった










――‥もう、行くね。


そう言って背を向ける君とこのま
ま、もう逢えないんじゃないか。


―‥なんて馬鹿げた事を思って
馬鹿げた約束を、君に誓った。





―‥その小さな体で体験し、受け
止めてきた残酷で哀れで惨たらし
い、君の過去を聞いて‥―。



「大丈夫か?」よりも、

「辛かったな。」よりも、

「頑張ったな。」よりも‥‥―、











「―‥っ。桃華!

また‥―、また明日な!





―――‥‥‥約束だ!」





馬鹿みたいに、大声を出して君に
小さな『指切り』を求めた。





振り向いた君は、一瞬寂しそうな
泣きそうな顔をしたかと思ったが
その顔を上げて俺と同じように、
馬鹿みたいに大声を出して今まで
見たことの無い程、綺麗に幸せそ
うに笑って、


―――‥‥‥言ったんだ。