彼女は、空になった










久しぶりに聞く彼の優しい声に、
涙腺が思わず緩んだ。





「―‥いきなり、呼び出したりし
て、どうしたんだ‥―?」



――‥冷たい風に揺れ、夕日に照
らされている貴方は、とてもとて
も美しかった。






『―‥遙に何も言わず、聞かずに
ただ、聞いてほしいことがあるの

―‥‥‥いい?』



「―‥‥あぁ、分かった。」






―‥久しぶりに、間近で見た君は
以前より遥かに痩せていて、顔色
は青白くて目は虚ろだった。



なのに、その唇から紡ぐ言葉は力
強くて、真剣だった―‥。