彼女は、空になった









マンションの近くにある河川敷に
座り、ボーッと夕日を見上げた。






走馬灯のように、愛する人達との
幸せだった日々が胸に溢れた。



抱えきれないほどの、『初めて』
と、『幸せ』と『好き』をくれた
大好きな人と、あたしは共に生き
ることさえ出来ない‥―。






―‥遙がくれた全てが暖かくて、
ボロボロの心臓に染みた。







―‥涙が、止まらなかった。



嗚咽交じりに、遙の名前を呼び続
けても、彼の優しいぬくもりと声
を、感じることはできないのだ。






半年後、あたしは貴方に何かを
残せるだろうか―‥。




膝を抱え、顔を埋めて止まらない
涙を流し続けた。



―‥迫り来る残りわずかな日々。

あたしは、必死に逃げていた。


1日、1日‥‥―。

まるで、毎日との追いかけっこを
している様で虚しかった。