彼女は、空になった







「―‥‥、」



「―――‥久木。

お前は、お前の中に居るアイツを
信じてやればいいさ。」






そう、言って雪くんは桃華の元へ
駆け出してしまった―‥。






「―‥なんでっ‥雪くんに見えて
俺には見えねんだよっ‥!」








―‥余りにも、自分の中の桃華と
雪くんの中の桃華が違いすぎて‥
悔しかった。情けなかった。



この約1年間、一番近くで桃華を
見てきたのに、俺は結局なに1つ
アイツの事を理解してなかった。




―‥アイツの寂しさに気付けてい
たなら、きっと運命だって変えら
れたかもしれねぇのに。