彼女は、空になった







「―‥嫌な、予感がする。」


そう言った幹生に同感だ。


その勘通りに、桃華は1人の女に
小さなプールへ突き飛ばされた。




―‥寒いだろう?冷たいだろう?




―‥今は冬だ。吐く息は白い。

屋上にも少し雪が積もっている。





――‥‥なのに、桃華はそこから
出ようともせずに、寧ろ自ら体を
水に浸した。





「―‥っ!なんでっ‥、出ねぇん
だよっ、アイツ!!」





――‥そのまま、君は冷たい水に
浮き上がる水泡と共に消えてしま
いそうだった。