彼女は、空になった








―‥それだけ言い残して女の子達
は立ち去って行った。



胸まで浸かる冷たい水。


―‥体が動かない。怠い。



体が凍ってしまいそうだ。

だけど、不思議と寒いとは感じな
くて、むしろ、冷たい水はあたし
の心のモヤモヤに突き刺さるよう
に嫌な気持ちを凍らせてくれる。



『(――‥気持ちいい。)』



胸まで浸かっている水に、首まで
自ら浸かる。


目を閉じ、冷たさに集中する。





『(――‥遙。)』






―‥、色褪せていく幸せな記憶を
忘れたくない。