彼女は、空になった








突き飛ばされた時に、見えた彼女
の手首には自傷後がクッキリ、と
残っていた。



遙が、付き合った時に言ってた。



『―‥美伽には自傷癖があった。

俺と、何かあるとすぐ切るんだ。

だから、ずっと逆らえなかった。
なんでも言う事、聞いてやった。

そしたら、いつの間にかアイツ、
すげぇ荒んだ奴になっちまったん
だ。―‥俺の、せいで。』






彼女はきっとソレを使うだろう。



ソレとは、【自傷癖】だ。


まだ、凄く痛む傷を擦りながら、
中庭へと向かった。