彼女は、空になった










「―‥‥美伽、だったな。」


『うん。美伽、だった。』


「まさか、名字が変わってるとは
思わなかったな。

―‥、再婚したみたいだ。」



『―‥五十嵐美伽。

名前だけなら、どこにでも居そう
なのに、ね‥―。』


「―‥‥あぁ。」




あたしの腕と背中を、器用に手当
てしてくれる、雪。




『―‥もう、大丈夫。』


「これから―‥‥、

どうするつもりだ。」



『どうするつもり―‥?

―‥分からないよ。でも、確実に
遙とはサヨナラだろうね。』



「―‥‥っクソ‥。」







――‥疲れた。全てに。

結局、あたしにはハッピーエンド
など無縁なのだろう。