彼女は、空になった







あの後、二時間も近く寝ていて起
きたら憐も寝てたから起こすのも
可哀想だし、あたしは1人でクラ
ブを出て家に向かっていた。




今日は雪が来るし、夕御飯は適当
に作ろうかな。



〜♪〜♪〜♪


ふいに着信が鳴る。


『もしもし。』


「桃華!先に帰ったでしょ!?」


『え、うん。だって、お前達来な
いし暇だったから。』


「当たり前じゃん!始業式だった
んだし。明日、学校来るでしょ?

迎え行くからね!」


『はいはい。』


「じゃ、明日ね。」


『ほーい。』


怒り気味で電話をしてきた渓。


数少ない理解者の内の1人で、そ
して幼馴染みでもある。



あたしには2人、幼なじみの女の
子がいる。


小さい時から常に一緒、あたしの
大切な家族だ。




『(怒ってたなぁ‥)』





――‥やっと家につく。
家と言ってもマンションで一人暮
らしをしてる。



とても、孤独な部屋だ。

殺風景で、良いのは景色とデカイ
お風呂だけだろう。