彼女は、空になった







鳴り響く、携帯電話たち。


「涼太から電話ヤバい。
けど、誰が出るかっての!」


「あたしも、幹生から電話半端な
いけど出たら負けな気がする。」


『電源、落としてやった。』



「「さすが、桃華。」」




こんなのただの嫉妬だ。


分かってるけど、止まらない苛々
と悲しさと悔しさ。



遙に悪気がないことくらいあたし
にだって分かる‥―。



けど、嫌なものは嫌なんだ。


好きだから嫉妬するの。

仕方ないじゃない?


嫉妬する=好きだから。


コレは当たり前でしょう?


「よし!今日は飲もう!」

「くっだらなーい彼女の嫉妬に
カンパーイ!!!!」


『ハハッ!それいいね!』



――でも、渓と玖美がいるから
こんな嫉妬もいいかも。なんて
思っちゃうんだ。